新規事業と仲間づくり
長年、新しい事業の立上を行ってきましたが、成功する新事業の共通点を考えてみると、良い仲間ができるということが第一の条件のような気がします。特に新たな市場に参入する際には仲間づくりが非常に重要になります。新市場に参入する際は多くの場合、競合の中に入っていきますので、仲間がいなければ、孤軍奮闘することになってしまうからです。
仲間づくりよりも顧客ニーズを満足する良いアイデアが重要だという人もいるかもしれません。しかし、良いアイデアは仲間づくりの条件の一つにすぎません。私はむしろ仲間づくりの方が重要だと思います。
良い仲間を作れる条件は何か? 仲間づくりの基本を考えてみたいと思います。
・仲間の候補:従業員、顧客、仕入先、商社、共同開発先、スポンサーなど
・目標の設定:目標達成時に全員がWinになっていることが大前提
つまり、顧客やスポンサー(金融機関)までも含めたステークホルダー全員をWIN-WINの関係にすることが仲間づくりの基本になります。これはレベルの高い事業計画と言えます。しかし、このレベルに到達しても、十分ではありません。
まだ、この段階では、仲間ではなく、利益で結びついたサプライチェーンのメンバー同士かもしれないからです。このように単に利益で結びついている場合、短期的な利益が減少すれば、関係性は悪化します。
さらに、一歩進めて、仲間意識を芽生えさせることができれば、長期的な関係性に基づいた模倣困難なサプライチェーンを構築できます。そのためには、新規事業の理念がすばらしいものであり、理念を共有できていること重要になります。
プロジェクトマネジメントでは、注意深くステークホルダーマネジメントを行います。これは、計算高く、ステークホルダーをコントロールすることが目的ではありません。
プロジェクトの理念を共有し、成功を共有し、ステークホルダーの構成メンバー全員が、プロジェクトの全体最適を考えて行動するようにすることが目的です。
こうすることにより、プロジェクトが成功し、ステークホルダー全員が満足することになるからです。良い仲間ができない場合でも新規事業が成功することもあるかもしれませんが、良い仲間ができれば、新規事業が成功する可能性は高まります。

